オルタナティブ・パブリックネスは、建築物1つの設計だけで満たされる公共性論ではないです。不完全だけど個性的な空間を、一つの空間や建築物、都市の中にいっぱい重ねて、人が自由に移動し、選択できるように、この重ね合わせを一つの場所に、どれだけぎゅっと入れることができるかのというところが目標です。行為を選択しているという点については、実際そうなんですけど、でも、僕ら人間なので、選択しないって無理じゃないですか。生きる過程で必ず何かを選択してるんです。だから、「人間は選択している」という前提に立ってやった方がいいというのが僕の意見です。所与と選択の話だと、自分で選択してるということが、他人にとっての遭遇だったりする。つまり、所与と選択って万人が共有してるものじゃないと思うんです。